1.はじめに |
今,大学の研修所でこの原稿を書き始めています。本学では毎年この研修所で,教員免許取得を目指す学生が主体となり,『教職ゼミ合宿』を実施しています。合宿では,4教科について一人ずつ学生による模擬授業が行われ,私はそれに対してコメントをするために参加を依頼されています。
湘南工科大学は,工学部の単科大学です。教職課程の授業科目を履修することで,中学校の数学,技術,高等学校の数学,工業,情報の,4教科5種類の教員免許が取得可能です。ただし,学科によって取得可能な教員免許は限られており,情報科の免許は,6学科のうち情報工学科とコンピュータ応用学科で取得することができます。
学生達は卒業単位以外の授業も履修し,試験やレポートをこなします。そして,3年生の夏休みにこの合宿に参加して,教育実習への意識を高め,更に3年生後期の授業も乗り越えて卒業年度に教育実習を経験します。50〜60名の合宿参加者のうち,例年10〜20名程度が情報科の教員免許取得希望者,つまり,本学では2年生の推奨科目とされている前期の『情報科教育法1』(以下,「教科法」)および後期の『情報科教育法2』で1年間私と一緒に学んだ学生達です。
このうち,前期の教科法において,学生達は各自で模擬授業の案を考え,『ミニ模擬授業(部分的な模擬授業)』を体験することで模擬授業の案の改善をはかり,最後に学習指導案を作成します。
以下,主な指導内容と学生の成長の様子をご紹介したいと思います。
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