(1)情報活用能力の3つの内容である「情報活用の実践力」「情報の科学的理解」「情報社会に参画する態度」を生徒一人ひとりが十分に身につけることができるように,段階を追った課題設定を工夫しています。また,課題の解決方法には柔軟性を持たせています。 (2)学習がスムーズに展開できることを重視した章構成を工夫しているため,学習指導要領に述べられている順序と完全には合致していません。しかし,学習指導要領の(1)アから(4)ウまでの10項目すべてが必ずどこかで取り扱われるように内容を配慮しています。 (3)学習指導要領では,情報Aで2分の1以上,情報B,情報Cでは3分の1以上の「実習」を行うことが明記されています。日本文教出版『情報』教科書は,この考え方を重視し,原則的に見開きごとに1つないし複数の実習を配置しています。また,第4章の「総合実習」は,第1章から第3章までの学習内容を総合的に活用して,情報社会に関連する課題を解決する実習に取り組むように構成しています。
(1)生徒の興味・関心を考慮し,ゆとりをもって問題解決への活動が展開できるように構成しています。 (2)情報A,情報B,情報Cのそれぞれの教科書とも,生徒にとって身近な事例を取り上げて,事例を追いながら学習していくことで学習内容への関心を高めるとともに,学習内容を習得しやすいように配慮しています。 (3)配当時間は,各学校における諸事情を考慮して,総授業時間数を56時間から70時間の間で計画できるように配慮しています。 (4)日本文教出版『情報』教科書は,高校生の発達段階や興味・関心の程度に配慮して,教科書本文をはじめ,実習内容,図版,資料などに情報社会や情報技術について自ら考えさせる教材を随所に配置しています。 (5)日本文教出版『情報』教科書では,いくつかの実習について複数の内容を配置し,各学校の環境や生徒の実情に応じて,生徒が選択して取り組めるように配慮しています。
(1)ハードウェアやソフトウェア,ネットワークの整備状況は学校ごとに異なっています。また,中学校で生徒が身につけてきたソフトウェアに関するスキルもまちまちです。日本文教出版『情報』教科書では,このような状況を踏まえ,教科書では特定のアプリケーションやOSに依存する記述は極力少なくしています。なお,ハードウェアやソフトウェアの使い方などへの具体的なサポートとして,副読本やWebサイト(Nichibun.net)など,多様な教材を提供しています。 (2)日本文教出版『情報』教科書では,さまざまな学校の状況や環境でも無理なく実習が展開できるように,実習の展開方法を選択できるように配慮したり,コンピュータを用いる必要のない課題とコンピュータを用いて行う課題の両方を提示するなどの工夫をしています。
(1)日本文教出版『情報』教科書は教科「情報」の授業だけではなく,国語科,数学科,英語科,家庭科など他の教科との合科的・関連的指導の中でも取り扱うことができるように工夫してあり,指導の効果をより高めることができます。 (2)総合的な学習で求められる自律的に問題解決ができる資質や能力は,日本文教出版『情報』教科書第4章「総合実習」で身につける情報活用能力やプロジェクトの進め方とオーバーラップするものです。総合的な学習の時間に総合実習の活動部分を収容して同時進行的に行うことも可能です。 (3)日本文教出版『情報』教科書は,情報のアクセシビリティやユニバーサルデザインの考え方を重視し,巻頭・巻末への資料提示をはじめ,本文でも丁寧に扱っています。
(1)写真や図,イラストは,生徒が親しみを持ち,学習内容を視覚的にイメージできるように工夫しています。生徒の文章読解力のレベルを問わず,情報で学習する内容を十分理解できるようになっています。 (2)表記・表現については,特に正確性と高校生のレベルを配慮しながら慎重に対応しています。教科の性質上,高校生にとって理解が難しい用語などについては,その場ですぐに確認できるように同じページの側欄で用語の名称,英文表記,解説文を掲載するようにしています。 (3)各節見出しの後に,2〜3項目の学習問題を示しています。それぞれの節でどのような問題意識を持って学習に臨めばよいかがわかり,生徒の学習の意欲づけとなります。
(1)全ページ4色刷りで原画に忠実な色調と鮮明な文字で印刷してあります。 (2)長期間の使用に耐えられるように表紙は丈夫で柔軟な紙クロスを用い,防水性のあるコーティングを施しています。製本は針金止めによって堅牢です。 (3)資源保護に配慮し,写真の鮮明性を保ちながら,表紙・本文とも再生紙を使用しています。 (4)印刷工程での環境への配慮という観点から,植物インキを採用しています。