綾部高等学校のある綾部市は京都府の北部に位置し,人口約3万8千人の自然環境に恵まれた静かな田園都市である。綾部高校には,本校と分校があり,本校には全日制普通科7クラス−Ⅰ類4クラス,Ⅱ類(進学コース)2クラス,Ⅲ類(体育系)1クラス−が設置されている。 以下は,本校(普通科)における情報教育の実践報告である。
総授業時数
本校では,平成17年度から3年全クラス一斉に「情報」の授業を開始することになる。その際,学校5日制の実施により総単位数が大幅に減る中で,あえて必修2単位で実施される意味を正しく受け止めた実践を行う必要がある。 文部科学省作成の平成13年度新教科「情報」現職教員等講習会テキストの冒頭に,普通教科「情報」の目標は専門教科「情報」の目標とは異なるとして, 「普通教科『情報』では,生徒が生涯学習を続けるための基礎作りを重視する必要があり,興味・関心を高めること,生涯学習のための自己学習力を育成することが大切である。」 と述べられている。この重要な位置づけがあるからこそ,選択履修ではなく,必修科目として普通科に設置されたのであろう。 2単位で,しかもクラス単位の授業となるなどの条件面の困難さが目につくが,学習内容の精選(重点テーマの設定)や生徒の自己学習力を重視した指導,さらに他教科との連携推進などについて工夫し,新教科「情報」の目標を実現させるために努力したい。