ICT・Educationバックナンバー
ICT・EducationNo.14 > p22〜p23

投げ込みアプリケーション講座
Microsoft Excelを教えよう−4
−データベース的な使用法の基本−
指導のポイント

データベース機能

 データベースとは,社員名簿や顧客台帳など,関連する個々のデータをとりまとめたものを指します。
 表計算ソフトの重要な機能の一つに,このデータベースを管理・運用する「データベース機能」があります。
 データベース機能には,主に次のような機能があります。
 ・並べ替え
 昇順や降順といった基準に従って,表を行あるいは列単位で並べ替えます。
 ・抽出
 表の中から必要な部分だけを表示します。抽出したデータは,別の位置にコピーしたり,グラフとして表現したりすることができます。

並べ替えについて
 表計算ソフトで並べ替えを行う際の注意点としては,以下のことがあげられます。

1.並べ替える前のデータを一旦保存させておく
  ミスに備えて元データを残しておかないと,並べ替えを失敗してどこに何のデータが入力されているのかがわからなくなってしまうと,全てやり直すことになります。

2.並べ替える範囲をよく確認させる
  並べ替えるデータは,どこからどこまでなのかを確認する習慣は大切です。たとえば,個人名を含むデータを並べ替えるのに,名前の部分を範囲に含めずソートしてしまうと,誰のデータかわからなくなってしまいます。

3.昇順か降順かをよく考えさせる
  並べ替えの順序として,主に昇順と降順があげられます。
昇順: JISコード順に従って並べ替える
数値:1→9
アルファベット:A→Z
かな:あ→ん
日付:古い順 
降順: JISコード逆順に並べ替える
数値:9→1
アルファベット:Z→A
かな:ん→あ
日付:新しい順 

並べ替え前
▲並べ替え前

並べ替え後
▲並べ替え後

 例えば成績順といっても,競技のタイムであれば昇順ですし,テストの点数であれば降順であるのが普通です。しかしこれとて,例外はあり,リフティングを何秒続けられたかという競技タイムなら降順が成績順となります。
団別得点集計表に順位をつけて並べ替えをしよう
目的:「団別得点集計表」を得点の多い順に並べ替えて体育祭成績報告ができるような資料にしよう。

手順1:得点表に「順位」の項目を追加して関数を入力しよう。

(1)総得点の大きい順に順位をつけるためにRANK関数を入力する。
 →I12のセルでは,H12のセルの総得点が全体で何位になるかを求めたい。
 関数は=RANK(数値,範囲,順序)
 →「順序」の値が「0」の場合,「範囲」の中で「数値」の値が降順(大きい順)に数えて何位かを求めてくれる。「順序」の値が「1」の場合,昇順(小さい順)になる。

 I12のセルは=RANK(H12,$H$12:$H$17,0)

手順2:順位順に並べ替えをして団別得点集計表を見やすくしよう。

 1行ごとのデータを,基準になる列を指定して並べ替える。
 (1)A11からI17までのセル番地をドラッグして範囲指定する。

 (2)メニューバーの「データ」から「並べ替え」を選択し「最優先されるキー」を「順位」にし,「昇順」をクリックしておく。最後に「OK」をクリックする。




手順3:ここまでできたら上書き保存をして団体別得点集計表の部分を別のシートに複写して「体育祭結果報告書」となるように各自で効果的なタイトルや文章を入力し印刷してみよう。
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