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教科「情報」Q&A |
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Q.中学校では,教科「情報」に関連した内容は,どの程度教えられるのか? |
A. 中学校の技術・家庭については,現行の学習指導要領では,木材加工,電気,金属加工,機械,栽培,情報基礎,家庭生活,食物,被服,住居,保育の11の領域に分けられていました。指導計画の作成と内容の取扱いにおいて, 「地域や学校の実態及び生徒の特性等に応じて,第2の内容のAからKまでの11の領域のうちから7以上の領域を履修させるものとする。その際,「A 木材加工」「B 電気」「G 家庭生活」及び「H 食物」の4領域については,すべての生徒に履修させるものとすること」と定められており,コンピュータのしくみや基本操作,情報やコンピュータが果たしている役割と影響などについて学習する「情報基礎」は,すべての生徒に必修の領域ではありませんでした。
しかし,平成10年3月に告示されました新学習指導要領では,内容が技術科と家庭科の2つの分野に分けられ,さらに技術科は,
A 技術とものづくり B 情報とコンピュータ
の2つの内容に分けられました。
新学習指導要領における「情報とコンピュータ」の内容は,以下の通りです。
2 内 容
B 情報とコンピュータ (1)生活や産業の中で情報手段の果たしている役割について,次の事項を指導する。 ア 情報手段の特徴や生活とコンピュータとのかかわりについて知ること。
イ 情報化が社会や生活に及ぼす影響を知り,情報モラルの必要性について考えること。
(2)コンピュータの基本的な構成と機能及び操作について,次の事項を指導する。 ア コンピュータの基本的な構成と機能を知り,操作ができること。
イ ソフトウェアの機能を知ること。
(3)コンピュータの利用について,次の事項を指導する。 ア コンピュータの利用形態を知ること。
イ ソフトウェアを用いて,基本的な情報の処理ができること。
(4)情報通信ネットワークについて,次の事項を指導する。 ア 情報の伝達方法の特徴と利用方法を知ること。
イ 情報を収集,判断,処理し,発信ができること。
(5)コンピュータを利用したマルチメディアの活用について,次の事項を指導する。 ア マルチメディアの特徴と利用方法を知ること。
イ ソフトウェアを選択して,表現や発信ができること。
(6)プログラムと計測・制御について,次の事項を指導する。 ア プログラムの機能を知り,簡単なプログラムの作成ができること。
イ コンピュータを用いて,簡単な計測・制御ができること。
3 内容の取扱い
(2)内容の「B情報とコンピュータ」については,次のとおり取り扱うものとする。 ア(1)のアについては,身近な事例を通して情報手段の発展についても簡単に扱うこと。(1)のイについては,インターネット等の例を通して,個人情報や著作権の保護及び発信した情報に対する責任について扱うこと。 イ(3)のイについては,生徒の実態を考慮し文書処理,データベース処理,表計算処理,図形処理等の中から選択して取り上げること。 ウ(4)については,コンピュータを利用したネットワークについて扱うこと。 エ(6)のイについては,インタフェースの仕組み等に深入りしないこと。
このように,コンピュータの基本的な構成・機能・操作,情報通信ネットワーク,マルチメディアの活用など,教科「情報」で扱っている内容の多くが,中学校の技術・家庭の中でも学習されることになっています。教科「情報」が新設されるにあたっては,中学校と高等学校での学習内容の連携が必要となってくると思われます。
さらに,平成11年6月に発表された学習指導要領等の移行措置についての文部省の告示では,中学校の技術・家庭については,以下のように取り扱われています。
9 技術・家庭
(1)平成12年度及び平成13年度の第1学年から第3学年までの技術・家庭の指導に当たっては,現行中学校学習指導要領第2章第8節の規定にかかわらず,その全部又は一部について新中学校学習指導要領第2章第8節の規定によることができる。
(2)現行中学校学習指導要領による場合には,平成12年度及び平成13年度の第1学年から第3学年までの技術・家庭の指導に当たっては,現行中学校学習指導要領第2章第8節第3の1(1),(2),(3)及び(5)の規定は適用しない。この場合において,第2の内容の「A木材加工」から「F情報基礎」までに示す内容に充てる授業時数の合計及び「G家庭生活」から「K保育」までに示す内容に充てる授業時数の合計については,いずれかに偏ることなく配当して履修させるものとする。
このように,平成12年度より,中学校の技術・家庭では新学習指導要領のもとでの授業展開がなされていることが想定できます。したがって,平成15年度に高等学校に入学する生徒は,中学校の段階で,ある程度教科「情報」に関連した内容を学習していると考えることができます。 |
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