3.情報Aでの問題解決の授業 |
問題解決は,情報Bのみで取り扱うべきものではない。情報Aや情報Cでも,問題解決を取り上げる意義は大きい。今回の授業を行う以前に,情報Aでは「アルバイトを探す」という課題を取り上げ,授業を行った。取り扱う時間は1時間(50分)のみである。したがって,情報の整理や加工,フィードバックについては詳しく行わず,「問題は身近にある」ということ,「情報の入手先はコンピュータがなくても可能であること」を知ることを目的とした。
(1)課題について
今回は「アルバイトを探す」という課題を設定した。アルバイトを禁止している学校もあるが,本校では禁止されていない。そのため,多くの生徒はアルバイトをしているか,またはしていたことがあり,生徒にとって身近なテーマとして取り上げることが可能であった。
授業では,次の2点について考えさせた。
1)どこからアルバイトの情報を探すか。
2)自分が決める場合は何を条件とするか。
(2)情報の入手について
生徒が挙げた項目は,以下の通りである。
・アルバイト情報誌
・ケータイで探す
・ネットで探す
・店の貼り紙
・口コミ(友達から)
・新聞の折り込みチラシ
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特に,アルバイト情報誌と答える生徒が多い。駅などで容易に入手できるということもあるだろう。この答えからインターネットを利用する以外にも情報を入手できることに気付かせることは比較的容易であった。さらに,情報の入手先による違い,検索のしやすさ,比較のしやすさ,信憑性などについても触れ,考えさせた。
(3)条件について考える
自分でアルバイト先を決める場合,何を重視して決めるかということを挙げさせた。
・時給(給料)
・職種(販売,接客,ホール,など)
・通勤距離
・勤務条件(週どれぐらい働かなくてはいけないか)
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(4)媒体による違いを検討する
これらの条件を聞いた後,実際に,条件に合うものを探しやすい媒体について再度考えさせた。その結果,以下のような意見が出た。
「アルバイト情報誌」
- 情報量は多いが探しにくい。
- 情報は古いかもしれない。
- コンピュータがなくてもみることができる。
「ケータイ」
「Webページ」
「口コミ(友人)」
- 店の雰囲気などを聞くことができる。
- 内容を信じられる。
(5)まとめ
問題解決の場合,実行後に振りかえるという作業も必要であるが,今回は情報の収集とそれぞれの特徴について重点をおいたので,そこまでは行っていない。むしろ,「問題解決」といっても身近であり,また,情報を探す方法もいろいろあって,コンピュータに限らないこと,それらの方法には長所と短所があることを知ることを目的とした。
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