今回の授業では,たまたま起こった「米同時多発テロ」を題材にして,色々な情報メディアの特性や問題点について集中的に学習することができたが,今までもこれと似たような授業を行ってきている。しかし,今回のこの事件があってから,なおさら高校生にこのような授業が必要なのだと感じることができた。 情報教育というと「いかに早く情報を手に入れるか」「いかに多くの情報を手にするか」「どれくらい情報を加工できるか」の技術的な習得が中心に考えられているように思うが,まず「情報とは何か」また「情報を伝えるメディアにはどんな特徴があるのか」ということにも重きをおくべきだと私は考えている。特に,多様な情報が氾濫している現代に生きていく中学 生や高校生には,現在ある「情報」をそのまま受け入れてしまっては危険な場合もあることをしっかりと学習させるべきだと思っている。 現在,検討していてもうすぐ完成する本校の新しいカリキュラムでも「情報リテラシー」(情報の入手や加工などの技術的なこと)と「メディアリテラシー」は情報教育の両輪であると考えていて,中学校の「情報」の授業から「メディアリテラシー教育」を導入する方向で考えている。