学校教育現場でのインターネット環境のインフラ整備は加速度的に進んでいる。しかし,実際に生徒たちや教師にとって「地に足のついた」教育実践は,インターネットが話題にのぼるわりには多くない。そのような中で,着実に根をおろそうとしている,ある学校の実践をご紹介しよう。 神奈川大学附属中・高等学校(以下,「神大附属」と述べる)は,中高一貫教育を行っており,各教科のカリキュラムは6年間の流れをふまえたものになっている。89年度からコンピュータを利用した情報教育を実施しており,コンピュータ室には45台のコンピュータが並ぶ。授業では,技術・家庭科(中学),家庭科(高校)を中心に実践している。 ▲神奈川大学付属中・高等学校のネットワーク図(1998年) 96年度より,高3の選択科目で「家庭情報処理」がはじまり,「情報とネットワーク」を核に授業を展開してきた。インターネット活用の柱としては,次の5つがあげられる。 1)各教科での情報収集や発信→WWWを使って,情報の収集を行う 2)国内,海外との学校交流→メール交換,CU-SEEME,共同研究,作品発表会 3)神大附属のホームページの開設と運用 4)中3,高2,高3の生徒がホームページを持ち,生徒の作品を公開 5)「メディアキッズ」へ参加。学校交流,学校間における共同研究