性能は高くなり,価格は低くなり |
ほんの数年前までは,コンピュータというのはかなりの高級品で,例えばパソコンを個人で買うには清水の舞台どころか,エンパイアステートビルから飛び降りるほどの決心を必要としたものである。それが,いつの頃からか,お手軽な家電製品になり,一家に1台から一人に1台へなどという状況になってきている。コンピュータの周辺機器でも,コンピュータ関連の消耗品類でもまた然りである。
だから,学校においても,コンピュータの設置環境は劇的に改善され,以前とはくらべものにならないほど整った環境でコンピュータ実習を行って,となるはずである。ところが,現実はなかなか厳しい。物を大切にするのはよいことなのだが,それにしても,5年も10年も前のパソコンが何十台も教室に並んで現役でがんばっているのを見るにつけ,日本の学校はパソコン博物館としての価値があるんじゃないかなどと感じてしまう。
学校におけるコンピュータとその周辺機器の更新について,サイクルが長すぎるということは,大問題であるが,それ以外にも,さらにもう一つ考えなければならないのは,こういうコンピュータに関連する部分での,リアルタイムな価値観を,正確に把握して,それを生徒たちに伝える必要性があるのではないかということである。 |
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