1.背景 |
私は現在,大学で教職課程科目である情報科教育法を担当しています。
以前は大手コンピュータ会社で営業やSE,プログラマなどを対象とした社内外及び海外の教育に携わってきました。パートナーの海外研修のため退社,帰国後は情報の専門学校で,その後神奈川県で初めての単位制高校や横浜市の総合高校,また私立のいくつかの高校で情報関連の非常勤講師として働く機会を頂戴いたしました。
高校での教科「情報」が実施される以前には,Cなどのプログラミングやコンピュータミュージック(DTM),平成15年度以降は情報A・B・Cをはじめ,マルチメディアなどの専門教科を担当してきました。
2007年4月より2008年3月まで,アメリカ西海岸の日系企業のCIOとして駐在したパートナーと共に,シリコンバレーの北限と言われるサンマテオ市に滞在しました。
サンマテオは人口が10万人ほどの小さな都市で,サンフランシスコのベッドタウンとして発展してきました。動画配信サイトのYouTubeの発祥の地でもあります。北はtwitter本社のあるサンフランシスコへ車や電車で30分ほど,南はGoogleやYahooなどの多くのIT企業の創始者や技術者を生み出しているスタンフォード大学へも車や電車で30〜40分のサンマテオには,IT系の仕事に携わる人間も多く住んでいます。
隣の市にはオラクルの本社や,有名なゲームの会社もあります。近所のカフェや電車の中でノートパソコンを使って仕事をしている人の姿も良く見かけました。たいていのカフェでWiFiと呼ばれる無線LANが無料で使えるのは,うらやましい限りです。
日本では情報教育は学校が行うものであり,外部ではあまり教育関連のシステムが用意されていません。しかし,シリコンバレーの情報教育を垣間見たことで,もっと地域コミュニティなど外部との連携が必要となるのではないかと考えました。ここでは,シリコンバレーで見た学校および外部の情報教育について紹介します。
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