2002年度より現行学習指導要領が実施されました。総合的な学習の時間が実施され,各教科においてもコンピュータや情報通信ネットワークを活用していくことが必要となりました。特に中学校においては,技術・家庭科の中に「情報とコンピュータ」という必修領域が新たに設けられました。 本校でも2000年度から総合的な学習の時間を週2単位時間実施するなど,研究を進めてきました。その中から,教育の情報化の目的である「生徒の情報活用能力の育成」と「ITを活用したわかる授業」を実現するために必要な教育課程を再構築してきました。本稿では,中学校入学から卒業までの情報教育を通した生徒の成長について報告します。 また,小中学校の情報に関する研究会で「あまりパソコンのハード面に詳しくなくてもITを活用した授業ができないでしょうか」,「りっぱな実践報告だが,うちの学校には特別な機材やソフトウェアがない。インターネットがつながるパソコン,デジカメ,プリンタだけでも十分行える実践はないだろうか」等の意見がよく出ます。そこで,ここでは本校の実践例をより具体的に伝えたいと考えています。