令和7年度 教科書
「高校生の美術3」
高校生の個性と未来を
開く教科書
高校で学ぶ美術の集大成として、自分らしい美術を追求すること、これからの美術文化の継承と創造について考えることを目指した教科書です。今までに培った美術の学びを生かしながら、自分自身や作家の個性および独創性を考えたり、美術文化の継承と創造について意識したりすることを通して、美術の見方や考え方を深めていきます。
表紙の説明
表紙に掲載しているのは、康夏奈さんの「花寿波島の秘密」です。康さんは本作のために小豆島で取材を行い、海の美しさや、自然から感じる生命力を大胆に表現しました。自身が海から島の周囲を移動しながら眺めた広い風景を、横長のパノラマ風に構成し、画面を内側に向けて逆円錐状にしつらえて、鑑賞者を取り囲むように立体的に配置しているのが特徴です。鑑賞者はすり鉢状の作品中に入ることで、まるで海や島が目の前に迫り来るような感覚になることでしょう。日常の景色に今一度目を向けて、私たちの身の周りにある美しさを見いだす大切さは、『高校生の美術3』の思いと共通しています。本作のように、この教科書があなただけの美しさを見つけるきっかけになれば幸いです。
著作関係者
著作者
- 村上尚徳(IPU・環太平洋大学副学長・教授)
- 横田 学(京都市立芸術大学名誉教授)
- 安田 淳(石川県立鶴来高等学校教諭)
- 中村美知枝(東京藝術大学非常勤講師)
校閲
- <特別支援教育・カラーユニバーサルデザインに関する校閲>
- 大内 進(星美学園短期大学日伊総合研究所客員研究員)
編集協力者
- 青木邦眞(埼玉県立新座総合技術高等学校)
- 石田泰道(山梨県立甲府第一高等学校)
- 甲斐秀幸(神奈川県立川和高等学校)
- 小林和弘(埼玉県立川越女子高等学校)
- 斉藤篤史(長野県上田染谷丘高等学校)
- 庄司美子(東京都立小台橋高等学校)
- 関口 浩(埼玉県立芸術総合高等学校)
- 中西一洋(東京都立世田谷総合高等学校)
取り組み
特別支援教育・カラーユニバーサルデザイン
誰もが使いやすく学びやすい教科書をめざして、星美学園短期大学日伊総合研究所客員研究員の大内進先生に校閲をお願いしました。特別支援教育やユニバーサルデザインの観点から、見やすさ、読みやすさ、分かりやすさに配慮した教科書作りに努めています。
教科書のポイント
①表現の独創性をひもとき、自分なりの表現を追求する
②ページをめくると気付きが生まれる
動画
p6-9 切り取られた風景
ショートケーキを描く 遠藤 慧
p10・11 興味のあることを描く
「猫ちゃんねる(クロス新宿ビジョン)」
p40・41 状況に応じた情報発信-デジタルサイネージ-
p44・45 アニメーションの表現と技法(後半)
目次
オリエンテーション
美しいとは何か | 2~5 |
鑑賞
切り取られた風景 | 6~9 |
絵画
興味のあることを描く | 10・11 |
画家が追い求めたもの | 12・13 |
名画から受けるインスピレーション | 14・15 |
継承と創造 | 16~19 |
西洋のまなざしとの出会い | 20・21 |
彫刻
彫刻と着彩 | 22・23 |
ものと場所による表現 | 24・25 |
作品の中に入り込んで感じ取るメッセージ | 26・27 |
自然が生み出す美 人がつくりだす美 | 28・29 |
デザイン
情報の視覚化 | 30・31 |
デザインを支える技術 | 32・33 |
自然をまとう建築 | 34・35 |
歌舞伎の造形 | 36・37 |
映像メディア表現
報道写真が写し出すもの | 38・39 |
状況に応じた情報発信─デジタルサイネージ─ | 40・41 |
アニメーションの表現と技法 | 42~45 |
資料
文化財の保存と継承 | 46・47 |
自分らしさを伝えるポートフォリオ | 48・49 |
見方を変えると広がる世界 | 50・51 |
内容解説資料
高校生の美術1、高校美術、高校生の美術2、高校生の美術3 共通 電子ブック(11.0MB)