令和7年度 教科書
「情報Ⅰ図解と実習」
「見てわかる」「やってわかる」の2分冊
「わかった!」「できた!」の実感が学びに向かう力につながります
図解による解説をまとめた「図解編」。実習を具体的な手順とワークシートとともにまとめた「実習編」。この2冊の教科書を、ブックインブック形式でまとめました。授業形態によって使う教科書がはっきり分かれるので、「いまは何をする時間だ」ということがすぐに生徒にも伝わります。
表紙の説明
この教科書には「アルゴ」という男の子、「リズム」という女の子、そして「スマじい」というキャラクターが登場します。高校生の視点からいろいろなことに気づき、驚きながら、この教科書を読む生徒の学びに寄り添います。図解編ではドローンに乗った3人が情報社会を上空から眺める様子を描きました。背景に広がるいま現在の日本の街並みは「情報Ⅰ」が対象とする情報社会そのものです。実習編では、ARをイメージしたゴーグルをかけて、全身をつかって空間に模様を描き出す二人を描きました。情報技術を用いて何かを創造する喜びを表現しています。
著作関係者
著作者
- 黒上晴夫(関西大学教授)
- 村井純(慶應義塾大学教授)
- 堀田龍也(東北大学大学院教授)
- ほか54名
取り組み
特別支援教育・カラーユニバーサルデザイン・UDフォント
誰もが使いやすく学びやすい教科書をめざして、星美学園短期大学日伊総合研究所客員研究員の大内進先生に校閲をお願いしました。特別支援教育の観点から、カラーユニバーサルデザインに配慮するとともに、全面的にユニバーサルデザインフォント(UDフォント)を用い、見やすさ、読みやすさ、分かりやすさに配慮した教科書作りに努めています。
防災・安全教育
関西大学教授の河田惠昭先生に校閲をお願いしました。昨今の防災・安全教育の重要性から考えて、防災・安全に関わる内容を取り扱い、生徒の意識を高めたいと考えています。
教科書のポイント
①授業の流れがわかりやすい
「図解編」では章とびらの漫画ページで学習内容への動機づけを行い、各節冒頭のキャラクターのやり取りなどで、生徒に気づいてもらいたいポイントを示しています。見開きを授業の流れをイメージした2~4ブロックの図解でまとめ、補足が必要な説明は簡潔な文章で側欄に示しました。「実習編」では実際の授業を想定し、できるだけ具体的に手順を示しました。アプリケーションの操作手順も詳細です。書き込みのしやすい紙を使っているため、ワークシートへの記入にもストレスがありません。
②多様なアプローチで育むプログラミング的思考
③家庭学習やオンライン授業もやりやすい題材
目次
親しみやすいイラストで学習内容を解説した「図解編」と、全10セクション、24ステップからなる実習をまとめた「実習編」の2分冊構成になっています。
<図解編>
第1章:情報社会とわたしたち
- ※高校生の身近な題材から「情報Ⅰ」の学習に入ります。
- SNSの普及と情報モラル
- 大切な情報を守るために
- 情報通信技術で変わる社会 など
第2章:コミュニケーションと情報デザイン
- ※情報社会のコミュニケーション、情報デザイン、情報のデジタル化について学ぶ章です。
- ソーシャルメディアの活用と注意点
- 情報デザインの流れ
- 文字、音、画像、動画のデジタル化のしくみ など
第3章:コンピュータとプログラミング
- ※コンピュータのしくみ、アルゴリズムとプログラム、モデル化とシミュレーションについては初学者にもわかりやすく解説しています。
- コンピュータの基本的な構成
- ものごとの手順とアルゴリズム
- プログラムとプログラミング言語
- モデルを利用した問題解決(シミュレーション) など
第4章:情報通信ネットワークとデータの活用
- ※コンピュータネットワークのしくみ、データベース、データの活用についてわかりやすく解説しています。
- データ伝送のしくみ
- 情報セキュリティの重要性
- 情報サービスとそれを支える情報システム
- データベース
- データの収集、分析 など
<実習編>
section1:オリエンテーション
- 中学校までの学習内容の振り返り
- コンピュータを利用する際の注意事項
- 文字入力とファイル操作 など
section2:問題解決実習
- 問題発見(ブレーンストーミングとKJ法)
- アンケートの作成(文書処理ソフトの活用)
- アンケート結果の集計(表計算ソフトの活用)
- 情報の整理・分析、解決策の検討(ロジックツリーなど)
- 解決策の提案(プレゼンソフトの活用)
- レポートの作成 など
section3:情報デザイン実習
- ポスターの企画
- ポスターの制作(プレゼンソフトの活用)
- 評価と改善 など
section4:コンピュータ・サイエンス・アンプラグド実習
- 文字を数であらわしてみよう
- 絵を数であらわしてみよう
- 身近な題材でデータ圧縮をしてみよう など
- ※コンピュータ・サイエンスの考え方をワークシートに沿って体験的に学ぶ実習セクションです。
section5:アルゴリズム実習
- アルゴロジックでできるだけたくさんのステージをクリアしよう
- 身近な手順をフローチャートであらわしてみよう
- ペーパープロトタイピングをしてみよう など
- ※アルゴリズムについて体験的に学び、プログラミングへの関心を高める実習セクションです。
section6:プログラミング実習
- Scratchでプログラミングをしてみよう
―「あっちむいてホイ!」(乱数の利用)
―「暗算ゲーム」(分岐を用いるプログラム)
―「暗算ゲーム」の改良(反復を用いるプログラム)
- ※Scratchを用いて一連のプログラミングの考え方を学ぶ実習セクションです。
section7:モデル化とシミュレーション実習
- 紙のモデルを使ってシミュレーションしてみよう
- 文化祭の模擬店の釣り銭問題
- 文化祭の模擬店の待ち行列 など
- ※「釣り銭問題」や「待ち行列」については初学者にもわかりやすい条件設定で展開しています。
section8:ネットワーク実習
- 家庭内LANを設計しよう
- ※ネットワーク構成を紙面上で考え、接続の仕方やセキュリティ設定を確認する実習です。
section9:データベース実習
- データベースを操作してみよう
- ※Webブラウザ上でデータベースの学習ができるサイト(sAccess)を利用してデータベースの操作を学びます。
section10:データ活用実習
- 数値データの分析、グラフ、散布図作成(表計算ソフトの活用)
- 分析結果をポスターにまとめよう(ポスターセッションの練習)
- テキストデータを分析しよう(テキストマイニング) など
内容解説資料
「見てわかる」「やってわかる」の2分冊 電子ブック(13.5MB)
高等学校「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」教科書ダイジェスト版 電子ブック(47.1MB)