日本文教出版 情報の科学(情科305) 教科書テキストデータ ---------------------------------------------------------------- 序章 情報社会に生きるわたしたち ---------------------------------------------------------------- 【p6】 序章 情報社会に生きるわたしたち ■わたしたちが暮らす情報社会について考え,これから学習していくことを確認しよう。 1.わたしたちが暮らす情報社会  情報社会やディジタルデータについて知り,わたしたちが暮らす情報社会とはどのような社会なのか考えてみよう。 ○情報社会の特徴  インターネットや携帯電話の出現により,わたしたちはいつでもどこでも情報を入手し,遠く離れた人と容易にコミュニケーションがとれるようになった。携帯電話や携帯音楽プレーヤにはコンピュータが搭載され,インターネットに接続して利用されている。家電製品や自動車など,暮らしのさまざまな場面で利用されるものにもコンピュータやセンサが組み込まれ,わたしたちの暮らし方も気づかないうちに変化してきている。 (情報社会) ○タブレット型コンピュータ ○センサ技術 ・地震を関知したので,火を止めました。 ○ディジタル放送 ○動画共有サービスを利用した生中継 ○テレビ電話 ○電子書籍 ○携帯電話 (実習1) 自分たちが小学生だった頃といまの生活を比べて,コンピュータやネットワークの普及により変わってきたところを話し合ってみよう。 【p7】 ○情報とデータ  コンピュータが扱うのは,ディジタルデータである。人間は,それらのデータを解釈し情報に変えて理解している。たとえば,1年2組34番の生徒の生徒番号を1234と表記したとしよう。このルールを知らない人にとっては単なる1234という数か1,2,3,4という数字の羅列でしかない。データを情報として扱うときには人間の解釈が必要となる。 (状況によって異なる解釈) ・B? 13? ○記録されるデータ  わたしたちの生活の多くの場面で,行動などが電子的に記録されている。ICカード乗車券には,電車の利用状況が記録されている。ショップカードなどの利用記録は,商品購入者へのアフターサービスに利用されるだけでなく,利用者の消費動向分析などにも用いられている。インターネットの利用記録,監視カメラの映像なども各端末だけでなく,サーバなどにデータベース化されて蓄積されている。データベース化されたデータは,コンピュータで処理,分析できる。  ディジタルデータは,磁気や電気などで記録され,電波や光を利用してやり取りされる。人間はディジタルデータを直接見ることはできない。 (ICカード乗車券に記録されているデータの例) 月 日 入場駅 出場駅 残額 4 3  情報町 科学前 3238 4 3  科学前 情報町 3078 4 5  情報町 科学丘 2908 4 5  科学丘 情報町 2738  情報社会では,情報機器がわたしたちの暮らしを支え豊かにしている反面,わたしたちの暮らしが知らないうちにディジタルデータとして記録されている。これまでの時代とは比べものにならないくらいたくさんのデータが蓄積されているが,それを意味のある情報として活用できるかどうかは,利用する人間にかかっている。 ※側注 ・アフターサービス  歯医者さんからの定期健診やお店からのセールのお知らせなどが届くこともあるだろう。  また,購入した商品に問題があったことが後からわかった際,お店は販売記録などをもとに,購入者に通知することなどもある。 ----------------------------------------------------------------