ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

ページ
78/92

このページは 小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕 の電子ブックに掲載されている78ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

76 Ⅳ 単元構成の参考事例(4年)5 県内の特色ある地域(全25 時間)新学習指導要領の内容…第4学年(5) アの「知識及び技能」として,「(ア)県内の特色ある地域では,人々が協力し,特色あるまちづくりや観光などの産業の発展に努めていることを理解すること。(イ)地図帳や各種の資料で調べ,白地図などにまとめること。」を示している。 イの「思考力,判断力,表現力等」として,「(ア)特色ある地域の位置や自然環境,人々の活動や産業の歴史的背景,人々の協力関係などに着目して,地域の様子を捉え,それらの特色を考え,表現すること。」を示している。新学習指導要領での変更事項等① 人々が協力してまちづくりや産業の発展に努めていることを理解し,地域の特色を考える 県内の特色ある地域では,県や市,地域住民などさまざまな組織や機関,人々が協力して,特色あるまちづくりや,観光などの産業を発展させていることを理解し,人々の活動と地域の発展を関連づけたり,自分たちの地域と比較したりすることを通して,地域の特色を考えることが求められる。②取り上げる特色ある地域 特色ある地域の様子に関する内容の取扱いにおいて,新たに「国際交流」が加わっている。新学習指導要領では,特色ある地域として,「伝統的な技術を生かした地場産業が盛んな地域」,「国際交流に取り組んでいる地域」,「地域の資源を保護・活用している地域」を取り上げることになっている。 「伝統的な技術を生かした地場産業が盛んな地域」としては,県内で古くから伝わっている技術や技法を受け継いでおこなわれている伝統的な工業や,古くから地域の特性を生かして独自の製品をつくっている産業など,地域に密着した地場産業の盛んな地域を選定する。 「国際交流に取り組んでいる地域」としては,姉妹都市提携などによる交流や,国際都市をめざした取り組みが活発な地域を選定する。 「地域の資源を保護・活用している地域」としては,「自然環境」,「伝統的な文化」のいずれかを選択することになっている。前者は,自然環境やそれを生かした産業の歴史的背景に特色がある地域を選定する。後者は,歴史ある建物やまち並み,祭りなどの地域の伝統的な文化を受け継ぎながら,それを活用している地域を選定する。 自分たちの住んでいる市と比較することにより,特色が明確となる地域の選定が重要である。大単元について学習活動を充実させるために資料の活用と技能の習得 県内の離れた地域を学習するため,見学や聞き取りは容易ではない。かわりに,地図帳やコンピュータ,県庁や市役所などが作成した資料などを活用し,特色ある地域の自然環境,産業,人々の活動などを捉えることが大切である。 その過程において,必要な情報を集める技能,資料を見比べながら情報を読み取る技能,白地図などにまとめる技能などを習得されることが求められる。社会的事象の見方・考え方を働かせる 特色ある地域と自分たちが住んでいる市との位置関係を捉え,大まかに県内における特色ある地域の位置を把握できるようにする。 地理的環境と産業や活動との関係,それらの歴史的経緯や,さまざまな組織や機関,人々の協力などを関連づけたり,地域間を比較したり,総合して考察したりすることによって,県内の地域の特色を考え,表現できるようにすることが大切である。