ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

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概要

小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

72 Ⅳ 単元構成の参考事例(4年)3 自然災害から人々を守る(全12 時間)新学習指導要領の内容…第4学年(3) アの「知識及び技能」として,「(ア)地域の関係機関や人々は,自然災害に対し,様々な協力をして対処してきたことや,今後想定される災害に対し,様々な備えをしていることを理解すること。(イ)聞き取り調査をしたり地図や年表などの資料で調べたりして,まとめること。」を示している。 イの「思考力,判断力,表現力等」として,「(ア)過去に発生した地域の自然災害,関係機関の協力などに着目して,災害から人々を守る活動を捉え,その働きを考え,表現すること。」を示している。新学習指導要領での変更事項等①内容項目としての「自然災害」の独立 従来は,「地域社会における災害及び事故の防止」における「災害」の事例として「火災,風水害,地震などの中から選択する」こととなっており,「火災」が選択されることの多い実態からすれば,自然災害については学習されないケースも多くあった。しかし,今回の改訂では「自然災害」が独立し,第4学年の内容に「自然災害から人々を守る」の項目が位置づけられた。そして「自然災害」として「地震災害,津波災害,風水害,火山災害,雪害などの中から,過去に県内で発生したものを選択して取り上げること」となった。②政治の働きに関心を高めるようにする 自然災害時における地方公共団体の働きや地域の人々の工夫・ 努力等に関する指導の充実が図られている。県庁や市役所などの関係機関が相互に連携したり地域の人々と協力したりして,自然災害から人々の安全を守るために活動を捉え,その働きを考え表現することが求められている。なお,「関係機関」として,内容の取扱いにおいては,「県庁や市役所の働きなどを中心に取り上げ,防災情報の発信,避難体制の確保などの働き,自衛隊など国の機関との関わりを取り上げること」が示されている。大単元について学習活動を充実させるために調査活動を軸に学習を展開する 過去に発生した地域の自然災害や,今後予想される災害に対する備え,そこにおける関係機関の協力などについて,聞き取りや地図や年表などの資料で調べる活動を主軸として学習が展開することが求められる。その際,どのように生命と財産を守るのか,被害を防いだり減らしたりするために何ができるのか,何をすべきかについて,問いを立て調べ,問いに基づいて調べたことや考えたことをまとめ,表現することが大切である。社会的事象の見方・考え方を働かせる 県庁や市役所,警察署,消防署,消防団や地域の自主防災組織など,さまざまな関係機関や団体,地域の人々が協力して,自然災害から人々の安全を守るために対処し,災害の予測や防災情報の提供,避難場所の指定や備蓄倉庫の設置,救助計画や避難訓練,ハザードマップ作成,危険箇所の見守りなど,被害を減らすために努力していることを捉えられるようにする。また,空間的な広がりや,時間的な流れの中で,過去の自然災害の分布や発生時期,将来の発生予測を捉えられるようにする。児童自らが選択・判断をする 自然災害の被害は工夫や努力によって減らすことができることに気づき,日頃から気象庁などからの情報や防災情報,地域の地理的環境に関心をもち,災害への備えや災害時の対処など,自分たちにできることを考えたり選択・判断したりできるようにする。