ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
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小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
64 Ⅳ 単元構成の参考事例(3年)3 安全なくらしを守る(全16 時間)新学習指導要領の内容…第3学年(3) アの「知識及び技能」として,「(ア)消防署や警察署などの関係機関は,地域の安全を守るために,相互に連携して緊急時に対処する体制をとっていることや,関係機関が地域の人々と協力して火災や事故などの防止に努めていることを理解すること。(イ)見学・調査したり地図などの資料などで調べたりして,まとめること。」を示している。 イの「思考力,判断力,表現力等」として,「(ア)施設・設備などの配置,緊急時への備えや対応などに着目して,関係機関や地域の人々の諸活動を捉え,相互の関連や従事する人々の働きを考え,表現すること。」を示している。新学習指導要領での変更事項等①火災を取り上げること これまでの「火災,風水害,地震などの中から選択して取り上げ」ることを,火災を取り上げることに改めた。ここで取り上げる火災とは,地域の人々の生命や財産を脅かす火災である。②取り上げ方に軽重を付け,効果的に指導する 内容の取扱いの(3)のアは,内容の(3)のアの(ア)において,「消防署や警察署などの関係機関は,地域の安全を守るために,相互に連携して緊急時に対処する体制をとっていることや,関係機関が地域の人々と協力して火災や事故などの防止に努めていること」を指導する際の配慮事項を示したものである。「緊急時に対処する体制をとっていること」と「防止に努めていること」については,火災と事故のいずれも取り上げることが示された。その際,例えば,「緊急時に対処する体制をとっていること」については,火災に重点を置き,「防止に努めていること」については,事故に重点を置くなど,取り上げ方に軽重を付け,効果的に指導することが新たに加えられた。大単元について学習活動を充実させるために本単元の着目点と中心となる活動 地域の安全を守る働きに関する内容については,施設・設備などの配置,緊急時への備えや対応などに着目する。具体的には,消防署や警察署などの関係機関や消火栓や火災報知器,消防水利,消防団倉庫などの施設・設備や,ガードレールや交通標識,信号,カーブミラー,「子ども110 番の家」などの施設・設備の位置や分布について調べたり,働いている人の勤務体制や待機の仕方,訓練,施設・設備の点検,パトロールの様子などについて調べたり,関係機関のそれぞれの役割や通信指令室を中心とするネットワークによる関係機関の相互の連携などについて調べたりする活動が中心となる。地域社会の一員としての自覚を養う 地域の安全を守る働きについて学習したことをもとに,地域の人々がおこなっている火災予防,交通安全や防犯などに関わる活動の中から,地域社会の一員として自分たちにも協力できることを考えたり,自分自身の安全を守るために日頃から心掛けるべきことを選択・判断したり,それらをもとに話し合うことで,地域社会の一員としての自覚を養うようにすることが求められる。具体的には,火事を引き起こさない生活の仕方や事故を起こしたり事件に巻き込まれたりしない行動の仕方について討論したり,標語やポスターなどを作成したりすることが考えられる。