ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
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小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
34 Ⅱ 原稿のつくり方1 紙焼き写真デジタルカメラで撮影した写真については32 ページで触れたので,ここでは,紙焼き写真(印画紙にプリントしたもの)を原稿とする場合についてみます。紙焼き写真は,ふつう,サービスサイズのものを用意し,ポケットアルバムなどにまとめます。写真の裏に,掲載するページ数や標題等を書いておきます。写真の表面に傷がつかないよう,取り扱いには十分に気をつけます。紙焼き写真は,印刷所でスキャナで読み込んで電子データ化し,印刷物にします。次に,写真を効果的に掲げる方法をいくつかあげてみます。2 断ち落とし写真をできるだけ大きく示したいときに,断ち落としという方法があります。これは,版はん面づらの周囲の余白を使うやり方で,ページの上の部分,左右の部分の余白を写真にあてることです。ただし,この断ち落としの方法は,写真の構図を考えて採用しなければなりません。たとえば,家屋の写真で空の部分がほとんどない場合,この上の方を断ち落としにすると,屋根の箇所が断ち切れることがあります。この方法は,広がりのある風景写真などに限定したほうが無難でしょう。また,余白がなくなることから,本文ページは白の部分が少なくなり,紙面が黒々とした感じになることは否めません。したがって,断ち落としの方法は,大単元の導入(展望)のページや学習のめあてを考えるページ(小単元の最初)に用いられることが多いようです。3 切り抜き写っている対象物の輪郭で切り抜いた形にすることもできます。切り抜きといい,絵柄の指定部分以外をカットすることで被写体の形を強調するときに用います。たとえば,昔の道具などを示す場合,道具そのものの形だけを切り抜いて,周囲を消すやり方です。4 組み合わせほかに,組み合わせ写真があります。組み合わせ写真は,複数の写真の一部をトリミングし(どの部分を取るか指定すること),重ねる方法で,多くは,比較させたり,関連づけたりするときに用いられるようです。5 円形や三角形写真はふつう四角形で載せます。この写真を角版といい,大きく分けてヨコ長とタテ長があります。原稿用紙(割付用紙)に写真の入るスペースをタテ長にとっていれば,当然のことながらタテ長で撮影した写真を用意することになります。円形や楕円形,三角形,星型にして写真の一部だけを使用することも可能です。写真のスペースをどのくらいとるかについては,割付用紙が原寸(実際の大きさ)ですから,見当をつけやすいといえます(これは,図版のスペースをとるときも同じです)。これらの方法を用いる場合には,割付用紙の写真のスペースの箇所に,それぞれ,断ち落とし,組み合わせ,切り抜きと明記して,出版社に伝えます。一定の制約はありますが,拡大や縮小もできます。写真について