ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
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小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
291 取材計画を立てる副読本の良否を左右するのは,いかに現地を取材するかということにかかわっています。その意味で,社会科の副読本を作成する場合,取材活動がことのほか重視されます。そこで,具体的な取材をどうするか,ということが大きな問題になります。どの単元について,何を教材化するのか,そのために,どこを,どのように取材するか具体的に計画を立てる必要があります。このことについては,編集委員会において十分に時間をかけ,共通理解を図ることが大切です。そうしないと,忙しいなかに現地に行っても十分な内容を取材することができません。その場合,誰と行くのか,持っていくものは何か,といったことも確かめる必要があります。2 事前研究をする編集委員会で,取材地について研究します。担当者は,そこでの検討をもとにさらに自分で研究しておくことが必要です。とくに,単元展開のどこでどんな内容の教材が必要か具体的に吟味してみることが有効です。それは現地で何を取材するかということの具体化にあたるわけです。取材内容の明確化を図ることだといってもよいと思います。事前研究は,文献中心になると思います。あわせて,地図や統計資料などをもとにしてすすめるとよいと思います。官庁統計や資料を収集するときには,県庁や市役所(町・村役場)を訪ねることになります。関係の課・係で尋ねていると,思わぬ資料が入手できることがあります。資料はお願いすればコピーしてくれます。3 相手への事前連絡をする取材計画が立っていよいよ現地取材することになります。その前に,現地の関係者に連絡をとる必要があります。その場合,・自分の身分を明確にする・取材の目的をわかりやすく説明する・ていねいに協力依頼する・日時を具体的に約束するなどについて忘れないようにしたいものです。なお,社会科の副読本作成の場合,多分に社会科研究会が中心になってすすめることが多いと思います。その場合,取材現地の近くの先生にも協力を依頼し,一緒に取材できる体制を整えると,何かと都合がよいでしょう。取材時はもちろんのこと,取材後の連絡にも大きな力となってくれるからです。資料を提供してくれた機関には,副読本が完成したら一部贈呈するとよいでしょう。聞き取り写真統計取材の事前研究をする