ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
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小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
28 Ⅰ 副読本編集の手順1 執筆の仕事大単元あるいは小単元ごとに執筆担当者を決めていきます。執筆の分担については,とくに地理に詳しいとか,歴史が得意とかいう編集委員の方もおられることでしょう。編集委員の特性も考慮して執筆の分担を考えることも大切です。執筆には,本文の記述のほかに地図・グラフなどの原稿作成,さらに資料収集や写真撮影などの仕事もあります。写真については,写真担当班を決めて,副読本全体の写真の撮影・収集をおこなうという方法もありますが,写真もほかの図版などと同じように,本文と切り離すことのできない一体のものですから,本文の記述の仕方によって,写真の構図(アングル)にかかわってくる場合があります。このように考えると,執筆者自身が写真についても扱うほうが内容的にも質の高いものになるといえます。2 写真・資料の収集の仕方撮影には,季節的なものがありますから,時期を逸しないようにしなければなりません。一時期に集中せず,四季の季節感も考慮するとなれば,まさに1年がかりの撮影ともいえます。デジタルカメラで撮影します(スマートフォンで撮影してもかまいません)。航空写真については市役所(町・村役場)の広報課,歴史単元の古い写真については,市役所(町・村役場)に保管されているものや,個人所蔵のものを使用することになります。グラフ・地図などの元になる資料は,市役所(町・村役場)の各課をはじめ,消防署,警察署,農協,商工会,公民館などに問い合わせたり,各統計要覧,白書,国勢調査などを参考にしたりして作成することになります。もう一度,副読本を編集する仕事の流れを整理すると,編集委員会の発足↓編集方針の決定↓プロットづくり・ページ配当↓執筆分担↓取材・資料収集↓第1次原稿の作成・検討↓第2次原稿の作成・検討の手順になります。4月,新しい年度がはじまると,やがて編集委員会が発足し,全体会を中心に編集会議がもたれます。季節の写真撮影等を考えますと,夏休みが明け,新学期がはじまるころまでには執筆の分担にまでこぎつけたいものです。素原稿の検討を分科会でおこない,第2次原稿の整理・点検をして,使用する前の年の10 月?11 月に出版社に渡します。ここまで,およそ1年半です。執筆の分担をする