ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

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概要

小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

271 ページ数には制約がある副読本を作成するうえでの苦労の一つに,単元のページ数をどう割り当てるかということがあります。というのも,社会科教育の理念,単元の内容,教材,活動の構成がすぐれたものであっても,ページ数によっては具体化しにくい部分が出てくるからです。とかく副読本は,編集の方針や執筆者の識見が十分に反映されないものとなりがちです。その要因の一つに,ページ数の制約があります。ここでは,単元のページ数(ひいては執筆者の分担ページ数)を決める場合の条件ないし留意点を述べてみます。2 時数の目安と内容の軽重を考える年間指導計画には,それぞれの単元に取扱い時数が示されています。その時数が,割り当てページ数のおよその目安です。社会科副読本を作成するに,地域の児童の実態を考え,また指導の重点化などから,どの単元を重視し,より多くの時間をかけるかということをはっきりさせることが大切です。内容の平均化より重点化を図る必要があるということです。重点化された単元は,それだけページ数が増えることが一般的だと思います。3 多様な学習活動を考えるどの単元も資料の提示,それについての話し合い活動,といったパターンでは,児童にとって魅力ある副読本となりません。そればかりか,学習指導要領の目標を具現化するための副読本としては不十分です。児童に観察力を身につけさせようと考えれば,どうしても観察学習活動をしなければなりません。そうすると観察の仕方や,児童の観察活動のようす,観察の結果などを示していくことが必要になります。それだけページ数が多くなってくるでしょう。観察する主体が児童であり,児童の学習活動のプロセスを述べていくので,解説型の副読本のようにスピードをつけた記述とならないからです。とにかく児童に多様な能力を身につけさせるために,多様な学習活動を考えることが大切です。それに応じて時間数もページ数も変動するということに留意する必要があります。4 教材構成を考えるある単元は,資料(写真や図表など)を中心に教材を構成し,それを読み取る活動を軸にするということが考えられます。そうすると,ページ数が縮小されることが予想されると思います。いずれにしても,資料の提示について共通的な理解があったとしても,資料の数量や大小によってページ数が変わるということです。このようにみてくると,各単元のページ数を決めることは容易ではないようですが,いくつかの配慮点があり,総合的に決めていく必要があります。 ページ割表を作成して, 各ページの内容と全体の構成がわかるようにします。ページ数の割り当てを考える