ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

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概要

小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕

26 Ⅰ 副読本編集の手順具体的に考えていきます。5  単元の教材構成を考える  ~問題解決型・解説型?~執筆する単元については,まず,どういう教材即ち資料を全体の中にどう位置づけ構成するかを考える必要があります。そのためには,編集委員会で検討した単元の展開計画を再度確認しなければなりません。つまり,単元のねらいにはじまって,展開をどのような活動にするのか,教材の量と配列についての共通理解を確認することが大切です。そうすることによって,執筆する単元が,児童中心の問題解決的なものになるのか,解説型で資料中心に進められるものなのか,あるいは,それらの中間的なものになるのか明らかになると考えます。6 表現は教科書を参考に単元のねらいや教材が位置づけられたら,どのように表現するかということが,次の課題です。これは,文章表現の難易度,資料の適切性などについての問題です。換言すれば,副読本を活用する児童の発達段階からみた教材の適切性をどう確保するかということです。これについては,難しい面があります。そこで実際には,教科書を参考にするとよいと考えます。参考の視点として,・文章教材,画像教材,図表教材の割合・写真教材と文章教材との関係・文章教材の適切性・児童の気づきやわかり方の表現などがあります。7 文章表現を考える副読本の文章表現は,原則的には,1 文1内容にし,読みやすくて,わかりやすい文章にしていきます。したがって,ほぼ2行内に1文が収まるものになる必要があります。これらの点についても教科書を参考にするとよいと考えます。さらに留意すべき点として,方言や児童の声をどうするかといった問題があります。教材には,地域の人の生の声がたくさん出てきます。したがって,方言がそのまま示されますが,地域の児童が学ぶ副読本ですので,それでよいと考えます。その場合,方言の注解などの工夫があるとよいと思います。児童の声をどうするかは,解説型の教材構成の叙述にするとなかなか難しくなります。その点,問題解決的な学習活動を軸として構成していくならば,ごく自然に児童の疑問や,調べ方,考え方,ふりかえりなどが教材として示されていくようになります。?問題解決型とは? 子どもが自ら問題を見つけ,自分で問題を追究し,解決していくことを示した構成のことを指しています。 そのために,本文中に子どもの発言を入れたり,活動内容を示す本文を入れたりすることが必要になります。?解説型とは? 学習課題が設定され,それを追究するための多くの資料とその解説を本文にする構成のことを指しています。