ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
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小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
18 Ⅰ 副読本編集の手順1 本の形態を決める教材としての副読本はどうあるべきか,学習指導要領をどうふまえ,教科書との関連はどうするかなど,全体会を数回もつなかで基本方針を立てていきます。それとともに,副読本の構成(体様)を素描する必要があります。つまり,本の大きさ(判型)やページ数をはじめ,学習の「めあて」や「まとめ」の示し方,写真・図版の扱い方などについても大枠を決めておきます。この討議の中には,教えやすい地域教材であると同時に児童の学習的興味も考慮に入れなければなりません。こうした方針があってこそ,はじめて,それぞれの地域に応じた副読本の性格,そして特色が出てくるものなのです。2 副読本の体様(体裁)・判型は,B5判にするか,AB 判(ワイド判)あるいは……。・表紙はどんなものにするか。・折り込みは付けるのか,付けるとすればどのような内容のものにするのか。・口絵は入れるのか,入れるとすればどのような内容のものにするのか。・カラー刷りにするかどうか。・3年,4年の分冊にするのか,3・4年合冊(1冊)とするのか。等々の体様を検討します。最近の副読本では,オールカラー,上下分冊(3学年用と4学年用)のものが主流をしめるようになりました。本を開くと,空から見た市(町・村)の写真,市(町・村)の主な地域の写真,市(町・村)の地図などが折り込まれています。口絵には,学習にかかわる市(町・村)内の施設を大きく載せた副読本も見られます。もちろんカラーです。それぞれの単元内容の写真やイラスト,グラフや地図もカラーで,大人が見ても目を引く編集となっています。ページ数は,分冊の場合は上下それぞれ100 ページ程度のものが多いようです。合冊の場合は128 ページから160 ページあまりと幅があります。なお,単元の内容構成,時数,ページ数などについては,教科書を参考にするとよいと思います。3 編集の手順を立てる基本方針や副読本の体様を決めるのに十分に時間を割くことも大切ですが,発行というゴールが決まっている以上,ステップを考えて取り組まなければなりません。時間は無限ではありません。かといって1か月や2か月という短い期間でもありません。少なくても1年間以上のスパンがあるのですから,どの時期にどのようなことがあるのか考えて取り組むことが大切です。編集の手順を具体化しなければならないわけです。編集スケジュールをきちんと立てること,編集会議の時間を確保することが大切なのです。構成(体様)を素描する