ブックタイトル小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
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小学校社会科3・4年生用 副読本作成の手引〔新訂版〕
16 Ⅰ 副読本編集の手順1 編集委員の仕事よい副読本を作成するためには,すぐれた編集委員を選ぶことが大切です。「社会科副読本編集委員会」(十数名から二十名程度)が発足しますと,全体のまとめ役兼進行係(編集委員長・事務局)を決める必要があります。原稿のまとめはもちろんのこと,会議の設定から出版社への連絡などさまざまな仕事があります。2 副読本作成の学習会を開く社会科は,地域社会のあれこれの知識を提供することにねらいがあるのではありません。子どもたちが身近な地域の社会事象に目を注ぎ,調べ,考え,人間の生き方の基本を身につけていくことにその本質があると考えます。よい副読本をつくるには,しっかりした方針をもつことが必要です。そこで,社会科副読本の編集にあたっての第一歩は,新しい社会科の在り方について学習会を開くことです。よい副読本を作成するためには,事前の学習会が大切なのです。そこでは,学習指導要領が何をねらっているのか,また,どのようなことを今後考えていかなければならないのかについて,編集委員で共通理解を図ることです。平成29 年告示の学習指導要領では,これまで3・4年とあわせて示されていた内容が,3年と4年の二つに分けられています。それぞれの学年で何をねらいとしているのか,十分に検討をする必要があります。これらの研修を通して,基本方針はしだいに練られていきます。編集の基本方針は,地域の社会科教育の現状にてらしてどのような社会科を実現していくのか,その構想の熱い討論と共通理解から生まれるものと考えます。3 学習指導要領や解説書の研修それでは,どんなことについて研修するとよいか考えてみましょう。3・4年生の社会科では,どんなねらいで,どんな内容,方法で授業を展開するのが望ましいか,学習指導要領の目標・内容を分析し,検討し合うことです。このことを十分にしておくと,取材や執筆の方向が見えてきます。また,3・4年で展開される地域学習のあらましや展開の方法がわかってきます。そのために,学習指導要領や解説書の研修が欠かせないのです。必要によって指導者を入れて研修することもよいでしょう。4 教科書の教材を研究する地域学習がどの単元のどの位置で展開されるか明確にする必要があります。このことは,どの内容について副読本を使用していくのかということを明確にすることでもあります。その結果,教科書と副読本との関係や効果的な使い方を理解することができます。検討の方法としては,3学年及び4学年の年間指導計画と教科書を使っていくとよいと思います。とくに,教科書には具体的な教材が示されており,対象とする地域こそちがっていても,単元の導入の仕方,学習の流れ,教材の構成,文章表現の仕方など参考になるところが多いと思います。基本方針を立てる① 全体構成について