ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

2「聞く」ことは,考えること授業では先生の「問い」に対して,子どもたちが「答える」という形で成立しています。子どもたちは先生から発せられる「問い」や問題から,「おや?」という疑問をもち,考えるのです。その上で,自分なりに考え,判断して「答える」のです。ですから,どんな「問い」を子どもたちにもたせるかが,先生の役割といえます。もちろん,この場合の「問い」は,クイズの答えのように,イエス・ノ一だけのあたりはずれで判断されるものとは異なります。「ああかな」「こうかな」と考え悩むような,適度な抵抗感をもった「問い」です。このような子どもに『自分の考え』をもつことができるような授業づくりは,「生きる力」の内実である,自ら課題を見つけ,思考・判断し行動する子どもの姿を求めているといえます。『自分の考え』をもつためには,基礎的な知識とともに「聞く」「見る」という態度が必要です。このため,低学年のとき,親が子どもを学校に送り出す際に「先生のお話をよく聞くんですよ!」というのは,聞くということが「考える」という“学力”に大きくかかわっているからだといえます。そして,中学年では,先生の話だけではなく友だちの話も,自分の考えとの違いに着目しながら「聞く」ことや,自分の考えを付加するために「聞く」などというように,「聞く」ことにも成長が見られます。高学年では,要旨をまとめながら聞くとか,大切なことは何かなと聞くような「聞き方」に変わっていくのです。1子どもって「聞く」ことは,思考力のスタートです。5