ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

42あなたにかわれる人はいない先生という仕事は,やりがいのある仕事です。子どもの成長を願い,授業づくりに励み,日々の指導に邁進し,自分自身を紡いでいきます。ときには,思わぬ事故や事件に悩み,解決の糸口を見出せぬまま,苦しい時間を過ごさなければならないこともあります。保護者や地域の方々との対応に苦慮することもあります。先生には,誰の手も借りず,自力で解決しようとする使命感があります。そのため自身の限界を超えてしまうこともあります。しかし,教育に関すること以外は,素人だと自覚するところからはじめると,助けを求めやすくなります。先輩や関係機関などに「相談する」ことを躊躇してはいけません。周りの人の力を借りながら,乗り切ることも必要です。早期であれば,案外,解決策が見つけられるものでいやす。「嫌なこと」は,どこでも,誰にでもあります。みひとんな,その中で他人をいたわりながら生きているのできらす。「嫌なこと」を嫌いにならないことです。辛いことも,時間が解決することもあります。誰かが職業としてあなたの仕事をかわることはできますが,「あなた」にかわる人は,この世に一人としていません。家族も含めてあなたの身の回りの人たちは,あなたが心身ともに健康で,人生を豊かに生きることを望んでいます。南米アンデス地方の民話に「ハチドリのひとしずく」があります。小さなからだのハチドリが森の火事を消そうと,くちばしに含んだ水を一滴ずつ落として消火しています。森の大きな動物たちは,そんなことをして何になると馬鹿にします。ハチドリは「わたしは,わたしにできることをしているだけ」と答えます。わたしたちは,できることを一つずつ行動するしかできないのです。そのことが尊いのです。*1)4先生って夜があるから朝が来るのです。朝は必ず来るのです。*1)辻信一監修『ハチドリのひとしずくいま,私にできること』光文社200545