ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

27比べる先生は嫌われるクラスの子どもたちとうまくいかない理由の一つに,先生のなにげない言葉があります。「前に教えた子どもたちは,こんなこと,簡単にできた」「転勤前の学校の子どもたちは,話をよく聞いた」などの言葉を耳にします。常に比較する対象の方が良くて,目の前の子どもたちが,まるで,どうすることもできない問題を抱えているような,先生の愚痴の発露にしている,なにげない言葉のことです。子どもたちには,以前の子どものことも,転勤前の子どものこともわからないのに,常に比較されるとしたら暗い気持ちを蓄積させてしまいます。このようなことが毎日続いたとしたら,学級がうまく機能するわけはありません。比較は「不満」のもとになるのです。「くち」に,心の濁点がついて「ぐち(愚痴)」になるのです。先生から発せられる言葉は,目の前の子どもたちに対し,愛情をもって接する基本姿勢から発せられなければなりません。子どもたちは先生に認められたいと考えています。誰かと比べるのではなく,まっすぐ見つめてほしいのです。甘やかして,しかることをいさめているのではありません。理由のある厳しさと優しさは,子どもの成長にとって大切なことです。子どもは比べられることを嫌います。具体的には毎日「大すきだよ」「素敵だね」「こんなすごい子どもたちと出会ったことがないよ」と,声に出して話すことです。不思議とすきになってくるものです。朝,鏡に向かって,自分自身に「おはよう」と笑顔で声に出してみませんか。そして,学校で「みなさんおはよう。さあ素敵な一日のはじまりですよ」と笑顔であいさつしてみましょう。「すきだよ」を声に出してみましょう。30