ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

24考えの友だち特に,低学年では先生の発問に対して,子どもたちは積極的に応えようとして,盛んに手を挙げます。そんなとき,誰かに指名して答えさせると,違う方で「いわれた!」などのつぶやきが聞こえます。自分を主張し認めてもらいたい低学年ではよくあることですが,これをいかにプラスに転じさせるかが,学級経営の一つでもあります。それは指名する前に「△△さんの考えが,自分と同じ考えだったら拍手をしてあげて」といっておいてから指名するのです。そうすると自分の考えと,友だちの意見が同じか違うのか聞こうとする意識が生まれます。自分の考えを話すことも大切ですが,話の内容について,自分の考えをもとに,違いや共通性を聞き分けながら話を聞こうとすることが大切なのです。また,拍手を受けた子どもは,大喜びです。次は,わたしが友だちの意見に拍手してあげようという気持ちになります。さらに,「座席が離れていても,クラスの人が多くても,同じ考えをする友だちっているんだね。『考えの友だち』だね」とつけ加えると,どの友だちの考えも聞こうとする姿勢が生まれます。また,拍手することで称賛が生まれ,どちらも喜びに変わります。どんな場面においても,喜びに変えてあげる工夫を考えることが大切です。否定的なことも,考え方一つで,肯定的なことに変化するのです。コップの水は同じ半分でも「水は半分しかない」のか「半分もあるのか」と考えるのか,あなたはどっちですか。3指導って心のもちようで,ポジティブにすることができます。27