ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

23「すごい」と「さすが」わたしたちには,知らず知らずのうちに発する言葉があります。「やっぱり」「ほんと?」などではじまる言葉です。これは,思っていたことと同じだったり,違っていたりすると,思わず出てしまう言葉です。同じように人物評価をして,思わず言葉にするのが「すごい!」と「さすが!」です。その違いはどこにあるでしょう。例えば,イチロー選手の場合,大リーグ1年目の米国での評価は,「すごい」の連発でした。けれども日本では,「さすが」という評価でした,そして,米国でも2年目からは「さすが」という評価に変わりました。これは,その人に対する「見方」が変わったことを示しています。いままでに経験したことがなく,はじめて出合った驚きや感激した場合には,「すごい」という言葉が発せられます。そして,何度も見聞きすることで,やがて「すごい」は「さすが」という言葉に変化します。「すごい」という言葉を出させることはできても「さすが」というまでに至るには,常に努力すること,向上心をもち続けることなどが必要です。「さすが」は,その人物を肯定的に捉え,誰もが認めるという土壌が前提にあるということです。学級においても,一人ひとりの子どもの「すごい」を見つけ,「さすが」にまで,高めるのが指導です。「◎◎さん,すごいね。でもね。先生は,ずっと前からがんばっていたのを聞いていたんだよ」「先生はさすがと思ったよ」「みんなのすごいを得意なことにする,さすがにしようよ」。先生の「すごい」は何ですか,どんな「さすが」がありますか。26