ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

18教えるということ大村はまは,いっしょに遊んでやれば,子どもと同じ世界にいられるなどと考えるのは,あまりに安易すぎるといいます。「もっともっと大事なことは,研究をしていて,勉強の苦しみと喜びをひしひしと,日に日に感じていること,そして,伸びたい希望が胸にあふれていることです。私は,これこそ教師の資格だと思います。」*1)といっています。学校においては,授業を通して行われる研究も研修も同意義だと思います。子どもを理解すること,授業を進めること,教材研究からより深い教科理解をすることも,先生にとって必要な要件だからです。さらに大村は,「忙しいから研究するひまがない,ということをおっしゃる方がいます。私は,これは多くの場合,口実にすぎないのではないかと思います。忙しいなどということは理由になりません。生きている人はみな忙しく,忙しくないのは病人か,役に立たない人かのどちらかです。むしろ『忙しい仕事は忙しい人に頼め』といわれています。忙しければ忙しいほど,その人に能力があるからです。(中略)学ぶということから考えると,『若いから研修会に集合させられたわけではない。若いから,若い時代をどうやって持ち続けるか,いつまでも若くいるにはどうするか,ということを学ぶためだ』と思ったほうがよいかと思います」と,厳しくも先生としての資質や能力の向上を願っています。先生にとっての研究の場は,教室であり,授業は研修の場でもあるのです。どんな研究や研修でも,子どもから学ぶという姿勢で臨み,授業が,子どもも自分も育てるという姿勢を貫きたいものです。3指導って先生の魅力は,仕事や授業で磨かれるのです。*1)大村はま『新編教えるということ』筑摩書房ちくま学芸文庫199621