ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

12イメージすること~ifの大切さ~『仮想できる』(心にif:「もしも~」をもつ)ということを考えてみます。これは,「もし,こうしたら,こうなるだろう」という,未来を予測する力をもつということです。大人はいままでの経験から,近い未来は予測できますが,子どもにはなかなかできません。例えば,幼児が食事をしているとき,机のはじにカップがあれば,大人だったら「いつもの動きから考えると…」と考えて奥ヘカップを移動し,机から落ちないようにします。しかし,幼児には予想は成り立ちません。もちろん,経験や運動機能も,まだ未熟だということもあります。そうすると,小学生の子どもたちはどうでしょうか?「もし,こうすれば,こうなるだろう」と思うためには,いままでの経験から推測して,予想を立てなくてはなりませんから,なかなか難しいといえます。そのため,やってしまってから「反省」というのが多くなります。子どもはいつもイメージする力を鍛える練習をしていると考えてみると,学校はその失敗を次に生かす場なのかもしれません。大人も,経験の少ないものに関しては同じです。このように「経験」から学んだことの多くは,失敗から学んだといえます。失敗したからこそ,前もって心の準備ができるので先も読めるのです。世の中にも“先見性がある”とか“読みが深い”などといわれる人がいます。これらも様々なデータがインプットされ,それが効率よくとり出され,行動となってあらわれるからなのでしょう。そこにいたるまでには,いくつもの失敗があったということです。子どもはその失敗をくり返していると考えると,その子のつまずきにも,広い心で指導することができます。2授業ってイメージする力(仮想する力)を鍛えてみませんか。15