ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

10「わからない・まよっちゃう」を大切に授業の中で「わからない」ということは,子どもにとって勇気のいることかもしれません。それでも,「わかりたい」と願って授業にとり組んでいる子どもにとって,「わかるように」指導するのが先生の仕事です。先生にとって,授業の終わりに「わからない」といわれるのは辛いことです。「こんなに教えたのに…」と思わずつぶやきたくなるかもしれません。しかし,「わかる」喜びを味わうことは,「学ぶ」ことの意味を深く記憶にとどめることになります。学校は「わからないことがわかる」「できないことができる」ようになる場所です。いい換えれば「わかる喜び・できる喜び」を共有する場なのです。まずは,「わからない」といえる学級・授業づくりをめざすことです。そのためには子どもの言葉だけではなく,表情や態度まで読みとる先生の「眼」を鍛えることです。「いま,何を考えているのかな。子どもたちはわかっているかな」「この課題は,子どもの問題意識につながっているかな」など,常に子どもの意識や思いを探りながら,授業を行うことです。そんなときは,手を挙げて積極的に発言する子どもだけではなく,指名して子どもの理解度を確かめることも必要です。指名する場合には,指名する根拠をもつことが必要です。指名して,子どもが答えられないことが続くと,学ぶ意欲を失わせることになります。成功経験は,向上心や意欲を高めます。そのためには,発言を求めるだけなく,ノートに書かせる時間を保障し,机間指導をして,答えが確実な場合にあえて指名して発表させ,友だちからの称賛をプレゼントさせる場を設けてもいいでしょう。「わからない」といえる学級づくりが大切です。その前提として,教室(学校)は失敗するところ,失敗を次に生かすところであることを,子どもの心に育てる必要があります。2授業って学校は失敗が許させれるところです。13