ブックタイトル成長する先生のための指導のABC

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概要

成長する先生のための指導のABC

9子どもの考えに「違い」はあっても「間違い」はない授業で先生が子どもに考えを問うたとき,子どもそれぞれの考えは保障されるべきです。いろいろな考え方があることを子どもたちにも意識させ,認め合える状況をつくり出すことが大切です。考え方には,それぞれの子どもたちのもち味があるからです。漢字の筆順のように,同じ答えになるようなものはありますが,「考え」に違いはあっても「間違い」ではありません。「違い」があるから授業でいろいろな「考え」を共有することができるのです。答えが違ったとしても,「誤答」として片づけるのではなく,その考え方を聞いて「◯◯さん,すごいね。みんなの気がつかなかったことまで話してくれたよ」など,全体に返したり,板書に位置づけたりして認めることです。しかし,ときとして勘違いなど「間違い」は起こります。そこで,この「間違い(誤答)」をもとにして,学級全体に返し,さらなる学習のきっかけとします。「◯◯さんはみんなにとってもよいプレゼントをしてくれたんだよ」といって「どうして,◯◯さんが,間違ったのか,その理由を考えてごらん」といって誤答に至った道筋をたどらせるのです。そうすると,「あ!わかった!」と見つけ出します。そして,最後が大切です。「◯◯さんが間違ってくれた“おかげ”で,みんなの考え方がはっきりしたでしょ。感謝しなくちゃね」と返すのです。間違いから学ぶことで,不明確だったところが見えてきます。このことが,深い理解へとつながります。違いを認め,誤答を授業に生かすことです。12