採用情報

社員インタビュー

2004年4月入社
ICT事業部 
髙井さん

入社後の配属と異動

入社して最初の8年間は、営業部で教科書営業を担当しました。ありきたりな言い方にはなりますが、ここで学んだことは人付き合い、お客様の気持ちになって考えるということですね。モノを売ろうと思って自分が必死に喋っても、モノは売れないというか、お客様の話を引き出す、買いたい気持ちを引き出すのが営業、というような教訓を得ました。そして、そういう一方通行ではない人付き合いに面白さを感じました。営業部の大変さを挙げるとすれば、常に結果を伴うこと、結果に対する責任を持つことのプレッシャーがついてくるというところでしょうか。その点は、私も苦労したと思います。ただ、その分やりがいはありましたね。

次の8年間は、関連会社の秀学社の営業部に所属していました。秀学社は教科書ではなく図書教材の出版社ですが、秀学社営業部は、学校からの注文を受けて商品を出荷するのが主な業務です。これは受注・出荷業務という仕事になります。

私はその部署の中で、受注・出荷に加えて、製造管理や在庫管理といった業務もやっていました。学校からどれくらい注文が来るか需要を予測して、商品の製造数を考え、作った商品の在庫を管理する仕事ですね。製造数というのは、過去の売上等の数字に統計的な処理を加えたうえで、全国各地の営業担当者からの情報や社内の目標などの要素を加味して決めるのですが、この製造数を考える仕事は非常に難しい仕事でした。需要予測が外れた際の対処法、不測の事態に対応する力も身につけながら、その業務を5年ほどメインで担当していました。

ICT事業部の仕事、やりがい

今はICT事業部に配属されて5年目になります。デジタルの教科書、教材を制作する、会社の中では比較的新しい部署です。学校で使われるデジタル教科書の制作が主な仕事なので、長期的なスケジュールとしては教科書改訂のサイクルに従って動いていて、日々のスケジュールや取り組む業務の内容は時期によって全く異なります。たくさんやることがあって忙しい時期というのはあるのですが、むしろこの仕事の本質は、忙しい時期の業務をどうこなすかというよりも、その前段階で「いつ、何をするか」を考えておくこと、段取りを組んでおくことにあると思っています。

これは仕事のやりがいにも繋がる話なのですが、私は段取りを考えるのが好きなんです。こういうものを作りたいと企画が決まった段階で、期限から逆算してスケジュールを立て、そのとおりに当初企画したものを期日までに仕上げることにやりがいを感じます。一緒に仕事をしているICT事業部や編集部の人たちは、どちらかと言えばクリエイター気質の人が多いですが、その中で私の強みはそういったところにあるかなと感じています。

新しいものを生み出すアイデアも必要ですし、よりよい仕事のやり方を考えるためのアイデアも必要で、日文(日本文教出版の略称)には社歴に関わらずそうしたアイデアを出せる場面があります。与えられた仕事をきちんとこなすのも重要なことですが、自分の受け持つ仕事をもっと良くするために、自分の裁量を活かして、自分で考えて自分で動いていく。そういう向上心や好奇心を持って試行錯誤できる人が日文には向いていると思いますね。

仕事をする中で、コミュニケーションはやはり重要です。コミュニケーションを図る上で、私は特に気持ちを大切にしています。物事がうまく回っているときは理屈で納得できることも、うまく回っていないときは気持ちの問題になってしまうことが多いです。合理的なこと=納得できることとは限りません。

コミュニケーションをちゃんと取って、業務の進捗状況を共有しておくことが基本にありつつ、それでも時には業務の進行に支障をきたすような事態が起こったりします。そういったときにどう対処するのかというのも一つの腕の見せ所です。

社内だけではなく社外の取引先の方にも、忙しい中何としてでも締切に間に合わせていただくといったことをお願いする必要があったりします。そんな時のためにも、普段から相手との良好な関係性の維持に気を付け、相手の立場や気持ちを考えながら適切にコミュニケーションを取っておく。それが予期せぬ事態に対処する時に活きてくると思います。この考え方については、営業部や秀学社営業部での過去の経験が役に立っているかもしれません。

仕事と家庭の両立

私は子どもが3人いて、妻はフルタイムで出社必須の仕事をしています。そのため、在宅勤務制度があることは本当に助かっていますね。在宅勤務の日は、ほぼ私が家事をしているのですが、それでも、家族みんなで夕食を午後7時に食べた後、十分に自分の時間を持てるんです。これが自分にとっては非常に大きなことでQOL(Quality of Life)が確実に向上しています。在宅勤務制度がなくても何とかやっていくことはできたかもしれませんが、夫婦共働きで家事のバランスを取りながら、ある程度時間的・精神的な余裕を持てているのは在宅勤務制度のおかげだと思います。

あとは、個人の経験談にはなるのですが、育児は仕事の役にも立つと私は思っています。世の中には育児書のように育児に関するセオリーのようなものがあって、そのとおりに進むこともあるけれど、子どもの個性によるところが大きいので、セオリーどおりにいかないケースが多々あります。そういった事態にどう対応するかと考えてきた経験は仕事にも活きていると感じます。子どもの動きや様子を想定して計画を立てつつ、何かが起こっても対処できるように計画に余裕を持つということです。計画通りに上手くいかないこともあるので、そのときは一旦その計画を中止して、咄嗟に別の計画に変えるなど、そういう判断も必要になってきます。仕事の場面でもそういったことはありますし重要なことだと思います。

それから、育児でも仕事でも、前回うまくいったことが次もうまくいくとは限らない。これからやることは、前にやったことと同じではなくオンリーワンの仕事なんだと意識する。そんなことを体感的に学んだような気がします。

社風、PurposeとValues

人がいいところと、ポジティブな「アソビ」のあるところが日文の好きなところです。人との距離の取り方はそれぞれだと思いますが、お互いに快適な距離で接することが身についている人が多いのは、私にとって居心地の良さを感じるポイントです。多様性が社風として根付いているというか、それぞれの人がお互いを尊重する雰囲気が根付いているのを感じます。

ですので、2022年に策定されたPurpose&Valuesについても、社風をよく表していると思いますし、私としては特に新しいものという印象はありませんでした。これまでも日文の根底にあったものがようやく言語化されたような感覚で、長年日文にいる私にとっても違和感がない、古くて新しいものだと思っています。

(2025年2月時点)