本コーナーでは、さまざまな題材ごとの解説をポイントに絞った内容で掲載しています。
目標
- 同じ部屋でも、光の効果によってその雰囲気が大きく変化することに着目し、関心を持つ
- 光に色を付けるなど様々な素材による影の効果を生かし、使われる場面を考慮しながら自分の主題を決め演出の構想を練る
- 主題のイメージを大切に、素材の特徴を踏まえて工夫しながら制作する
- 作品をみんなで点灯し、それぞれの演出の意図やよさを味わい批評し合う
題材の特徴
- 一度部屋を暗くして光の効果を感じ取る体験は、見慣れた部屋のイメージを一新する効果があることに気づく
- どのようなイメージの空間にするのか、使う人にどのような感動を与えたいのかを吟味し、その演出方法を考え、自らの主題を決定し、素材を厳選しながら制作する
- 制作途中でも光と影の効果を確かめて、発想を広げ、主題として求めていた効果をより深めていく工夫をする
授業の流れ
- 光の演出効果を参考作品をもとに体験してみる
- 見慣れた空間が、光と影が生み出す効果により大きくその雰囲気を変化させることに気づく
- 表したい空間のイメージを大切にしながら主題を決定する
- 素材を吟味し、様々な効果を確かめ、自分の材料とする
- 用具を正しく使用し制作を進める
- 制作途中でも光と影の効果を確かめ、主題を深く追求していく
- 出来上がったそれぞれの作品を鑑賞し、お互いの作品のよさや美しさを味わい自分の価値意識をもとに批評し合う
バリエーション
1.照明として制作する
- 照明としてどのような必要性があるのか
- どのような雰囲気の部屋にしたいのか
2.光を演出の中心とした作品作り
- 色が生み出す効果影を演出の中心とした作品作り
- 影をつくる素材の位置や角度などの効果
- 影絵などの工夫
3.静かな演出か、動的な演出か
- 光源を動かす、影の材料を動かす工夫
指導のポイント
- 光と影が生み出す空間演出の効果を子どもたちに味わわせる工夫をする
- 素材の吟味ができるよう、準備する
- 光と影の効果を豊かに感じ取る体験が、材料を自分で積極的に用意し、吟味する制作意欲につながるよう工夫する
- 使う人の立場になり、主題を生かす制作方法を試行錯誤する時間的配慮を考える
- 制作意図などそれぞれの作品のよさを味わわせる指導の工夫をする
注意点
- 発光体が持つ発熱量を考え、素材が溶けたり燃えたりしないか安全面に十分注意する
- (LED発光体も熱を発することがあることに注意する)
- 電源、光源の種類等、安全な作品展示を考える
評価のポイント
- 光と影が生み出す空間演出の効果に興味を持ち、積極的に作品制作に向かう
- どのような目的を持つ作品とするのか、その使われ方を考慮し作品の構想を練る
- 発光体の熱量や用具の正しい使い方など安全面に注意し試行錯誤しながら制作を進める
- 制作意図などそれぞれの作品のよさを味わい、自分の価値意識を高める